麻生さんのイメージについて考える

先日、地元の市議会議員さんの議会報告会に行ってきました。
今回は報告&ディスカッションをしようということで、単に報告を聞くだけじゃなく、色々と話し合いもしたわけなんです。


そのときに、ちょっと話が脱線して本題とは違うのですが、麻生政権のお話になったわけです。まあ、解散がどうのと言っていた時なので、旬な話題として出てきたのですね。その時に参加者の一人のおじさまが言ったのがこの一言


「麻生政権は駄目だ。麻生さんはさっさとやめればいいのに」


はて、何が駄目なんだろう。
麻生さんってそんなに目立った失策とかあったっけかな? と思ったので聞いてみました。麻生政権のいったいどこが駄目だったのですか? と。


「だいたいカップラーメンの値段も知らないような首相なんて駄目なんだよ」


えええええ? そこ? そこが駄目なの?
あの件ってそんなに未だに言われるような大問題だったんですね。知りませんでした。


その後、数人の麻生反対派の意見をあれこれ聞いてみるとこんな感じでした。


・この景気がどん底で失業者がいっぱい出ているときに、底辺の暮らしが想像できないときちんとした対策は打ち出せない
・本人はセレブなくせに庶民派をきどっているのが駄目。下の生活をしてみろ。ホテルのバーでお酒飲んでばっかりだし
・話がブレて信用ならない。給付金騒動の時のあの言動は何だ。
・解散も早くすればよかったのに往生際が悪い


なんか、全部が全部感情論なんですよね。具体的な政策に対する批判とかもっとでてくるかと思ったのに。失策が駄目なんじゃなく、奴は気に入らないという感情に凝り固まっているようでした。


一応、ディスカッションになるよう、あれこれ反論もしてみましたよ。例えば、一国の首相がカップラーメンの値段を知る必要は別に無いのではとか、周囲のスタッフが知っていればいいんじゃないかとか、話が変わったのは周囲の意見を聞き入れてより良い方向に意見を変えたのではないかとかですね。


そこでさらに出た反論が


・上の生活を想像することはたやすいが、下の生活を想像することは難しい。だから下の生活を知らなければならない
・本人が知らないと本当の意味での景気対策はできない
・だいたい我々がもらっている給料水準とか知らないんじゃないか
・あの麻生さんが周囲の意見を聞き入れるとは思えない。自分が間違ったとか絶対に言わないタイプに違いない


とか、そんな感じでした。うーん。


一応、じゃあ本当に上の人の受けているプレッシャーというのを想像できるんですかとか、麻生さんは会社経営者でもあるから、さすがに給料水準とかは知っているんじゃないですかとか言ってみましたよ。でも、「こいつは何を言っているんだ」という目で見られたりしちゃったわけです。なんだかなあ。


たぶんなんですが、今回お話した数人のイメージが、いわゆる世間一般の麻生政権を批判している方々ということになるんじゃないかと思います。いわゆる多数派ですね。その場では僕は少数派でしたし。なるほど。こう思われているのかと勉強になりました。


僕は別に麻生さんの講演を聴きに行ったりはしたけれども、いわゆる信者ではないと思います。手放しで絶賛しているかというとそうではないわけで。事は総理大臣の話なわけですから、政策であれこれ話をしたいわけなんですよ。景気対策はどうなったとか、金融機能強化法はどうだとか、ミサイル防衛はどうだとか、そういう話をしたかったんです。でも、例えばお金関連の話になると、補正予算全体の話は無しで、定額給付金だけの話になっちゃうんですね。しかも、それが給付の時の態度が気にくわないという話になっちゃって、実際の経済効果での話にならないわけなんです。外交の話も「外相経験者はみんな外交が得意というふれこみになるが、麻生さんは外交が得意とは思わない」で終わっちゃうし。まあこれは時間がなかったせいもあるとは思うんですけどね。


そういったあいつのあの態度が気にくわないとかそういう話になっちゃうと、建設的な話は全然できなくってちょっとストレスがたまる結果になりました。こちらが何を言っても一度ついたイメージってそうそうは覆らないんだなあ。そういえば、昨年に麻生さんの講演を聴きに行った時も(この記事途中で放置しすぎてますね。ごめんなさい)、「若者にはあの話は受けが良かったけど、年配の方には悪い印象だったみたい。あのべらんめえ口調が」とか教えていただいた記憶があります。いやはや、イメージ戦略というのは非常に重要ですね。